写真●1月22日の会議ではITベンダーからおよそ70人弱が参加した
写真●1月22日の会議ではITベンダーからおよそ70人弱が参加した

 2013年1月21日と22日の2日間にわたって、東京・中央区の新日鉄住金ソリューションズの大会議室で、「企業の変革をITで実現する大会議」というワールドカフェ形式の会議が開催された(写真)。調査会社のノークリサーチが主催する「次世代ICT会議」が運営・企画したもので、21日はユーザー企業からおよそ30人、22日はITベンダーからおよそ70人弱が参加し、イノベーションを起こすための組織のあり方などを議論した。

 ワールドカフェとは、カフェのような自由な雰囲気で議論を繰り返すことで参加者の相互理解を深めて、知識や認識を共有する試み。参加者は複数のテーブルを移動しながら議論を繰り返していく。例えば、ITベンダーが参加した1月22日は「あなたの組織は、顧客に対してどのような姿勢ですか?」などのテーマを設定し、それぞれのテーマごとに議論を繰り返した。

 ワールドカフェに加えて、1月21日は「ザ・ファシリテーター」などの著作があるリバーサイド・パートナーズ代表パートナーの森時彦氏、1月22日はアスキー、ロータスを経てアットマーク・アイティを設立したメディアプローブ取締役の藤村厚夫氏が基調講演に登場。

 藤村氏は「カイゼンカイゼンで漸進的にやってきた分野で、ある日突然ゲームのルールが変わることがある」として、モバイル系アプリや社内教育用ナレッジベースなどの事例を紹介。「営業職や技術職を“こういうモノだ”と決めてかかるのは危ない時期に差し掛かっている」(藤村氏)と、ITベンダーからの参加者に向かって突然のルール変更に備えることの重要性を強調した。