米Appleが今年中にスマートフォン「iPhone」の新モデルを発表するとの噂を、複数の米メディアが現地時間2013年1月21日に一斉に報じた。4インチディスプレイの次期モデル「iPhone 5S」と4.8インチディスプレイを搭載した「iPhone Math」を、6月末までにリリースするという。

 各メディアの報道は、企業向けに海外ニュース配信を手がける米BrightWireが翻訳した台湾紙「China Times」の記事を引用する形で伝えている。なおiPhone Mathについては、「iPhone+(Plus)」「iPhone Max」と訳している媒体もある。

 China Timesの報道によると、iPhone 5SとiPhone Mathはいずれも800万画素のメインカメラを装備。加えて、1200万画素のメインカメラを搭載した第3のモデルをクリスマス時期に投入するという、Appleのサプライヤーから得た情報も掲載している。

 iPhone 5SとiPhone Mathは、タッチスクリーンやカメラなど部品の出荷が3月に本格化し、4月にiPhone製造工場で生産を開始する。台湾Hon Hai Precision Industryが、製造の9割を請け負う。台湾Larganが800万個のカメラレンズを受注済みで、フジクラと台湾のFlexiumおよびZhen Dingがプリント回路生産を分担する。

 またChina Timesは、Appleが2013年末までにインターネットテレビ「iTV」をリリースするほか、新たに7~8製品を発表する予定だと報じている。

 米SlashGear米PCMag.comは、AppleのiPhone直近の2モデル「iPhone 4S」と「iPhone 5」は10月リリースであることから、新モデルの今年前半の投入についてはやや懐疑的な見方を示している。また、iPhone Mathに関しては、ディスプレイの大型化は考えにくく、名前の付け方からして可能性は非常に低いとしている。米Apple Insiderも、情報の信憑性は保証しないと前置きして報じている。

 Apple製品を巡っての噂は、絶えることはない。iPhoneに関しては、今年後半に中国など新興市場向けの廉価モデルが発売される見通しだと、台湾のIT情報サイト「DIGITIMES」が最近報じている(関連記事:Apple、2013年後半に低価格iPhoneを新興国市場に投入との報道 )。