米Nielsenは現地時間2013年1月17日、BRICs諸国における携帯電話の利用実態調査を公表した。それによると、現在スマートフォンが普及していると言えるのは中国のみで、ブラジル、ロシア、インドではフィーチャーフォン(従来型携帯電話)が依然として最も普及している端末ということが分かった。

 Nielsenが各国で16歳以上の携帯電話加入者を対象に実施した調査によると、中国におけるスマートフォン普及率は66%。同国ではフィーチャーフォンが25%でこれに続き、Nielsenが「マルチメディア電話」と定義する、タッチスクリーンあるいはQWERTYキーボードを備えるが、高機能なOSを備えない端末は9%だった。

 これに対し、インドにおけるスマートフォンの割合はわずか10%。インドではフィーチャーフォンが80%を占めている。またロシアのスマートフォン比率は37%とインドより高い水準にあるものの、フィーチャーフォンが51%と大半を占めている。

 一方ブラジルでは、スマートフォン、フィーチャーフォン、マルチメディア電話の比率はそれぞれ、44%、36%、21%。同国では、いずれかの種類の端末が突出して普及している状況にはないとNielsenは結論付けている。

 また英国の市場調査会社Canalysが同日までにまとめた推計によると、2013年の世界市場におけるスマートフォンの出荷台数は8億3700万台となり、前年比で22.5%増加する見通し。

 中でもインドネシアを含めたBRIICs諸国の出荷台数が大きく伸びる、とCanalysは予測している。同社によると、伸び率が最も高いのはインドで同61.4%増。この後、インドネシアの同51.7%増、ブラジルの同40%増、ロシアの同30.7%増、中国(本土)の同29.1%増と続いている。

[Nielsenの発表資料]
[Canalysの発表資料]