NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は2013年1月18日、プライベートクラウド(仮想化技術を使った社内LANシステム)のホスティングサービス「Bizホスティング Enterprise Cloud」(関連記事サービス情報)のメニューを拡張した。これまでの標準メニューに加えて、システム性能をベストエフォートとした下位メニューと、ユーザー専用のハードウエアを用意する上位メニューを、新たに追加した。新メニューは2月1日に提供開始する。

 Bizホスティング Enterprise Cloudは、NTTコムのデータセンター上でユーザー企業の社内LANサーバー環境を提供するホスティングサービス。ユーザーは、インターネットVPN(仮想ネットワーク)を介してデータセンターにアクセスする。サーバー資源やネットワーク資源などのリソース管理手段として仮想化技術を使っており、ユーザーは管理画面からサーバー構成やシステム構成を変更したり、カタログ化して保存したりできる。

 今回、サービスメニューを拡充して、サーバー資源の選択肢を広げた。これまで提供してきた品質保証型の「Premiumクラス」では、CPU/メモリー/ストレージを共有しつつも、これらの性能を保証していた。これに対して、新たに追加した下位メニュー「Standardクラス」では、CPU性能などをベストエフォートとした。また、ユーザーごとに専用の物理サーバー機や物理ストレージを用意する上位メニュー「Dedicatedクラス」も追加した。

システム品質の選択肢を拡大、インターネット接続は値下げ

 (1)Premiumクラス、(2)Standardクラス、(3)Dedicatedクラスの利用料金(税込み、以下同)は以下の通り。

 (1)のPremiumクラスは、CPU(1GHz単位、以下同)が1分0.092円(月額上限が2625円)、メモリー(1Gバイト単位、以下同)が1分0.073円(同2100円)、ストレージ(50Gバイト単位、以下同)が1分0.092円(同2625円)。(2)のStandardクラスは、CPUが1分0.073円(月額上限が2100円)、メモリーが1分0.055円(同1575円)、ストレージが1分0.055円(同1575円)。

 物理ハードウエアを用意する(3)のDedicatedクラスは、CPU/メモリーを搭載した物理サーバー(1台単位)が月額18万4800円。ストレージ(1台単位)は、容量3Tバイトが月額26万6700円、12Tバイトが月額64万5750円、24Tバイトが月額99万3300円。

 今回さらに、インターネットからデータセンターへのアクセス回線費用も改定した。10Mビット/秒であればインターネット接続費用を無償にし、100Mビット/秒の場合は月額1万500円へと引き下げた。これまでは、10Mビット/秒で月額3万1500円、100Mビット/秒で月額6万3000円かかっていた。

 なお、新メニューの追加に当たって、機能も強化した。例えば、ポータル画面にアクセスしているパソコンのDVD-ROMドライブから仮想サーバーにアプリケーションをインストールできるようにした。また、標準プランのPremiumクラスにおいて、仮想サーバーを追加する際に仮想サーバーの収容先となるサーバー基盤(サーバークラスター)を選択できるようにした。