米Intelは現地時間2013年1月17日、2012年第4四半期の決算について発表した。減収減益となったが、1株当たり利益(EPS)はアナリスト予測を上回った。しかし、同社の弱気な見通しを受け、株価は時間外取引で5.29%安の21.48ドルを付けた。

 第4四半期の売上高は134億7700万ドルで前年同期と比べ3%減少した。会計原則(GAAP)ベースの純利益は24億6800万ドルで同27%減少。希薄化後EPSは同25%減の0.48ドルだった。

 営業利益は31億5500万ドルで前年同期比31%減少した。粗利益率は58%で前年同期から6.5ポイント低下した。非GAAPベースの場合、希薄化後EPSは0.51ドルとなる。

 事業別の売上高を見ると、パソコン向け事業が85億600万ドルで前年同期と比べ6%減少。データセンター向け事業は28億3000万ドルで同4%増、モバイル向けチップを含むその他Intelアーキテクチャー事業は10億1800万ドルで同7%低下した。

 併せて発表した通年の業績は、売上高が前年比1.2%減の533億4100万ドル、GAAPベースの純利益が同15%減の110億500万ドル、希薄化後EPSが同11%減の2.13ドル、営業利益が同16%減の146億3800万ドルだった。粗利益率は62.1%で前年より0.4ポイント低下した。

 通年の事業別売上高は、パソコン向け事業が前年比3%減の342億7400万ドル、データセンター向け事業が同6%増の107億4100万ドル、その他Intelアーキテクチャー事業が同13%減の43億7800万ドルだった。

 同社は今後の見通しについても明らかにした。2013年第1四半期は、売上高が127億ドル(プラス/マイナス5億ドル)、粗利益率が58%(プラス/マイナス2ポイント)になると予測。2013年通年は、売上高の前年比成長率を5%以内、粗利益率を60%(プラス/マイナス数ポイント)と見込んでいる。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、2012年第4四半期業績は、非GAAPベースのEPSがアナリスト予測の0.45ドルを上回ったほか、売上高はほぼ予測範囲以内で、粗利益率は予測より高かった。しかし2013年第1四半期の見通しは、売上高予測の中間値がアナリスト予測の129億1000万ドルを下回っており、米Dow Jonesのアナリストは「期待外れ」と述べている。

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