写真●Cacooエンタープライズの作図画面
写真●Cacooエンタープライズの作図画面
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 ヌーラボは2013年1月17日、Webブラウザーを使ってUMLやネットワーク図などを作図/共有できるようにするサーバーソフト「Cacooエンタープライズ」(写真)を発表、同日出荷した。これまでSaaS型で提供してきたが、新たに売り切り型のソフトウエア製品として提供する。Linux環境にインストールして使う。

 Cacooエンタープライズは、UML、ネットワーク図、ワイヤーフレーム、マインドマップなど、業務で利用する各種の図面を作図してメンバー間で共有するためのツールである。WebブラウザーのAdobe Flash上で対象の図面ごとに用意されているアイコン部品をドラッグ&ドロップするだけで作図できる。要素同士を結ぶコネクター線や、要素の整列、背景の設定、フリーハンド描画など、ドローツールとしての基本的な機能を一通り備える。

 メンバー間で一つの図を共有して同時に編集することができる。変更は、リアルタイムに全員の画面に反映される。文字情報をリアルタイムにやり取りするチャット画面も備えているので、チャットで話しながら共同で図を作ることができる。作成した図にコメントを付けて意思の疎通を図ることも可能。

 稼働環境は、以下の通り。OSはLinux(Red Hat Enterprise Linux 5またはCentOS 5)。Webアプリケーションサーバー(Servlet/JSP)は、Apache Tomcat 6.0.29。リレーショナルデータベース管理システムは、PostgreSQL 8.4。動作にはメール機能も必要(OS標準のSMTPサーバーが利用できる)。画像/PDF/PostScript変換エンジンとしては、ImageMagic ver 6.6.6以上、mkhtmltoimage 0.10.0 rc2、mkhtmltopdf 0.10.0 rc2、pdftops 3.02、を使う。

 Cacooエンタープライズの価格(税込み、以下同)は、サーバーソフトの基本ライセンスが21万円。これ以外に、ユーザー数に応じたユーザーライセンスが必要になる。ユーザーライセンスは、ボリュームに応じて単価が異なり、1~10人の最小構成で1ユーザー当たり1万3230円、401人以上の最大構成で1ユーザー当たり9135円。

 一方、以前から提供しているSaaS版の価格は、以下の通り。複数ユーザーで構成するチーム向けの「Team」エディションは、ユーザー数10人までの「Basic」が月額2480円、30人までの「Premium」が月額4800円、100人までの「Max」が月額9800円。個人向けの「Plus」は、月額480円(または年額4800円)。なお、作成枚数を25枚に制限するなど機能を制限した無償版「Free」も用意している。