写真●Open Compute Projectが公開した写真
写真●Open Compute Projectが公開した写真
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 米Facebookは現地時間2013年1月16日、同社が中心となって立ち上げた高効率データセンター推進プロジェクト「Open Compute Project(OCP)」に、新たなマザーボード向け共通スロットアーキテクチャ仕様「Group Hug」(仮称)を公開すると発表した。

 Facebookは2011年4月にOCPを発足し、同年10月にOCPを進行するための非営利組織「Open Compute Project Foundation」を結成した(関連記事:Facebook、「Open Compute Project」推進組織を結成、IntelやRed Hatなど参加)。OCPではFacebookが米オレゴン州プラインビルに建設したデータセンターで採用している仕様やベストプラクティスを他の企業と共有できる場を提供し、業界全体における高効率データセンターの構築促進を図る。現在、公式メンバーは50社を超え、さまざまな技術サプライヤーおよびユーザーから20以上の技術提供を受けているという。

 Group HugはPCI Express(PCIe)x8接続を採用し、特定のベンダーに依存せず、複数世代のプロセッサーに対応する。米AMD、米Applied Micro、米Calxeda、米IntelがGroup Hugへのサポートを表明している。

 OCPはデータセンターの主要な課題の1つとして、ハードウエアが高度に一体化され、プロセッサとマザーボードが切り離し不可能な点を挙げる。このような構造により、急速に進化するソフトウエアに対応したシステム構成に変えるのが難しく、その結果エネルギーと資源を浪費することになる。これを解決するためには、一体化されたデザインを分解し、個々の部品を取り替えたりアップデートしたりできるようにする必要があると、OCPは考えている。Group Hugはこうした取り組みの1つとなる。

 またOCPは、Intelが光データ伝送技術「Silicon Photonics」のデザインをOCPに提供することも明らかにした。転送速度が最大100Gbpsのサーバーラック設計を可能にするとしている。

[発表資料(Facebookのプレスリリース)]
[発表資料(OCPのプレスリリース)]