パオ・アット・オフィス(Pao@Office)は2013年1月16日、.NET環境で利用できるバーコード生成コンポーネントの新版「Barcode.net ver 2.4」(写真)を発表した。1月17日に出荷する。新版では主に、描画方法の変更によってバーコードの精度を高めた。価格(税込み)は、開発ライセンスが開発マシン1台当たり2万1000円、ランタイムは無償。
Visual Studioで開発した.NET Frameworkアプリケーションにバーコード生成機能を組み込むことができる。帳票作成/印刷などに向く。標準料金代理収納用バーコード(コンビニバーコード)などの、よく使われる全12種類のバーコードについて、指定した大きさでビットマップ化できる。
新版ではバーコードの描画方法を改善して、バーコードの精度や自由度を高めた。具体的には、(1)太線の描画方法、(2)内部的な画像形式、(3)画像形式ファイル生成、(4)コンビニバーコードの描画手法---の4点を強化した。
描画方法と画像形式を改善
(1)では、バーコードの太線を描画する方法を変更した。従来版は細い線を重ねることで太線を実現していたため、プリンターの出力によっては太線を正しく読み取れない場合があった。新版では、枠内を塗りつぶすというやり方で太線を描画する手法へと改めた。
(2)では、内部の画像フォーマットをビットマップからメタファイルへと変更した。これにより、指定した幅に合わせて(Drawメソッドを使って)バーコードを拡大・縮小した場合でも、画像がギザギザにならなくなった。
(3)では、バーコード画像の表示/印刷だけでなく、画像ファイル(png、jpeg)を生成する機能をコンポーネントの内部機能として追加した。画像ファイルを介することで、帳票作成ソフトなどと連携しやすくなった。dpiやドット数を指定して、通常のDraw/DrawDirect/DrawDelicateメソッドで画像を出力できる。
ガイドライン準拠をやめ、通常のやり方で描画
(4)てば、コンビニバーコードの生成方法を変更し、他のバーコードと同様にバーコードの横幅を指定して生成できるようにした(mm単位で指定可能)。従来版では、コンビニバーコードのガイドラインに準拠していた。ガイドラインでは、計算上期待できる横幅よりも長いバーコードが印刷されてしまうケースが多かったという。
ガイドラインに準拠する限り、あらかじめバーコードの横幅を指定することはできない。代わりに、利用するプリンターのdpiに応じて描画の最小単位のドット数などが指定されている。「300dpiなら最小単位2ドットで0.169mm、480dpiなら最小単位3ドットで0.158mm」といったルールである。このルールにのっとってバーコードを生成すると、現在のレーザープリンターでは、ガイドラインが期待している幅よりも大きく印刷されてしまうという。
Barcode.net ver 2.4の稼働環境は以下の通り。稼働OSは、Windows 2000/XP/Vista/7/8、Windows Server 2003/2008。.NET Framework(1.1/2.0/3.0/3.5/4.0)と対応するVisual Studio(2003/2005/2008/2010)のバージョンごとに別製品として提供する。開発言語は VB.NET、C#、C++、J++、J#。
生成可能なバーコードは、以下の通り。
- JAN13(EAN13)
- JAN8(EAN8)
- ITF Interleaved 2of5
- Matrix 2of5
- NEC 2of5(COOP 2of5)
- NW7(Codebar)
- CODE39
- CODE128
- GS1-128(UCC/EAN128)
- 郵便カスタマバーコード
- QRコード
- 標準料金代理収納用バーコード(コンビニバーコード)