米Appleが、スマートフォンの最新モデル「iPhone 5」の部品注文を削減したことが明らかになった。需要が当初予測を下回っているためだと、複数の米メディアが現地時間2013年1月14日の記事で指摘している。

 米Wall Street Journalが複数の関係者から得た情報によると、iPhone 5用スクリーンの2013年第1四半期の注文は当初予定の約半分に落ち込んだ。スクリーン以外の部品も、同様に減少したという。Appleは昨年12月に、注文数の削減をサプライヤーに通達した。

 スマートフォン市場では韓国Samsung Electronicsの勢いがめざましく、米国でもAppleのシェアを上回っている。中国Huawei Technologies(華為技術)など安価なスマートフォンを提供している中国勢もシェアを伸ばしつつあり、Appleは激しい競争に直面している。

 また、米IDCがまとめた2012年第3四半期の世界スマートフォン市場に関する調査結果によると、Samsungが出荷台数ベースのシェア31.3%を占めて首位を維持し、2位のAppleが獲得したはシェア15.0%だった(関連記事:7~9月の世界スマホ出荷台数、SamsungがAppleの2倍に、IDCの調査)。

 部品注文削減の報道を受けて、Appleの株価は1月14日に一時500.07ドルまで落ち込み、前日比3.57%安の501.75ドルで通常取引を終えた。同社株価は昨年9月に最高値の705.07ドルを記録したが、この数カ月で大幅に下落しており、過去52週の最安値である418.66ドルに近づきつつある(米CNET News.comの報道)。

 なお、Appleは2013会計年度第1四半期(2012年10~12月)の業績結果を、1月23日に発表する。