2013年1月8日(米国時間)に開幕した「2013 International CES」の会場では、デジタルカメラメーカーも数社が出展していた。国内で未発表の製品を中心に紹介する。

 米キヤノンU.S.A.は、小型のコンパクトデジタルカメラ「PowerShot N」を展示していた。幅3.09×高さ2.37×奥行き1.15インチ(およそ78×60×29mm)と、通常のデジタルカメラより正方形に近いユニークな形状だ。特徴的なのはレンズの周囲にある2重のリング。内側のリングはレンズのズームの調節用で、外側のリングがシャッターになっている。

 撮像素子は1210万画素のCMOSセンサーで、28~224mm(35mmフイルム換算)の光学8倍ズームレンズを備える。タッチ機能を搭載した90度まで傾けられる2.8型液晶が背面にあり、タッチパネルでもシャッターを切れる。米国では2013年春に発売する。価格は299.99ドル。キヤノンU.S.Aはこのほかにも「PowerShot ELPH 130 IS」「同A2600」「同A1400」という3種類のカメラを発表している。

米キヤノンU.S.A.のブースにあったPowerShot N。正面から見ると正方形に近い形状の小型カメラだ。レンズ周辺のリングを下方向に押し込んでシャッターを切る
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撮影した写真に、自動的に6種類の特殊効果を適用し、気に入った画像だけを保存できる。全てを保存することも可能だ。背面のタッチパネルでほとんどの操作をする
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 米ペンタックスリコーイメージング・アメリカは、高級コンパクトカメラの「MX-1」を展示していた。ボディの上部が金属で覆われており、クラシックカメラのような高級感のあるデザインだ。開放F値がF1.8-2.5と明るい、28~112mmの光学4倍ズームレンズを備えている。

 1/1.7型で1200万画素のCMOSセンサーを搭載する。背面の液晶は3型で、角度を自由に変えられる。米国では2013年2月に発売する。価格は499.95ドル。同社は、1回シャッターを切ると周囲360度の写真を撮影できる全方位カメラのモックアップを展示していた。

米ペンタックスリコーイメージング・アメリカのブースにあった「MX-1」
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全方位を撮影できるカメラのモックアップ。2つのレンズで撮影した画像を合成し、無線LAN経由でスマートフォンなどに転送する使い方を想定しているという
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