実証実験のイメージ
実証実験のイメージ
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 総務省・東北総合通信局は2013年1月11日付で東北放送に対してV-Lowマルチメディア放送に係る実験試験局の本免許を交付した。この実験試験局は、仙台局(1kW)および気仙沼局(10W)の2局からなる。宮城V-Lowマルチメディア放送実験協議会(事務局:東北放送)が実験の運営主体となり、実証実験を実施していく。免許の期間は2013年3月31日まで。

 実証実験では、(1)音声ラジオの有効的な利活用、(2)インターネット通信規格を利用した災害情報の高度で多様な提供方法、(3)自治体との連携ルールと標準規格化、(4)ファイル蓄積を利用した住民への迅速、正確な情報伝達、(5)エリアワンセグや無線LANとの連携による到達力の強化、(6)ネットとの融合分野での新サービス開発、(7)過疎地などのためのアプリケーション開発などの項目を予定する。

 東日本大震災を踏まえ情報伝達の重要性が再認識され、「公共情報コモンズ」の普及促進が進められている。宮城県におけるV-Low実証実験でも、既存メディア (放送、通信、電話、防災行政無線など)との相互補完を行い、輻輳が発生しない放送波の特徴を活かした形でコモンズの情報を使って災害時における住民への確実かつ迅速な情報伝達について、地方自治体や防災機関と連携しながら検証を行っていく。

[総務省 東北総合通信局の発表資料]
[東北放送の発表資料]