オープンソースソフトウエア(OSS)の分散バッチ処理ソフト「Hadoop」のユーザー会であるHadoopユーザー会が2013年1月21日に、ユーザー会議「Hadoop Conference Japan 2013 Winter」を開催する(募集サイト)。会場は東京ビッグサイトで、スマートフォン向けコミュニケーションツール「LINE」のバックエンドに「HBase」を使用しているNHN Japanの中村俊介氏など、ユーザー企業が講演を行うほか、日米のHadoopベンダーがセッションを開く。

 日本Hadoopユーザー会による大規模なユーザー会議が開かれるのは、今回が4回目。前回、2011年9月のユーザー会議と同様にリクルートテクノロジーズが後援につき、2000人が収容できる会場を用意した。

 NHN Japanの中村氏は、東京工業大学大学院在学中に分散キー・バリュー・ストア(KVS)「Cassandra」のストレージエンジンを「MySQL」に置き換えた「MyCassandra」を開発したことで知られる。中村氏が開発に参加しているLINEは、バックエンドのストレージにHadoopベースのデータベース(DB)であるHBaseを使用しており、同社が運用するHBaseクラスターは、日本でも最大級とみられる。

 ユーザー会議ではこのほか、リクルートテクノロジーズやサイバーエージェント、帝京大学、NTTコミュニケーションズが、Hadoopのユーザー企業として講演を行う。また、Hadoop用アプリケーションフレームワーク「Huahin Framework For Hadoop」をOSSとして公開しているブレインパッドの小林隆氏や、Hadoopで基幹系バッチ処理を実行するためのフレームワーク「Asakusa Framework」をOSSとして公開したノーチラス・テクノロジーズの神林飛志社長など、日本でHadoop関連のOSSを公開している企業も講演する。

 Hadoop関連のベンダーとしては、米クラウデラや米MapRテクノロジーズといったHadoopディストリビューションの開発企業、米アマゾン・ウェブ・サービスや米トレジャーデータ、日本マイクロソフトといったPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)事業者、NTTデータやシーエーシー、新日鉄住金ソリューションズ、Acroquest Technologyといったシステムインテグレーターが講演する。