写真1●NTTドコモが発表した小中学生向けの「スマートフォン for ジュニア SH-05E」
写真1●NTTドコモが発表した小中学生向けの「スマートフォン for ジュニア SH-05E」
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 NTTドコモは2013年1月10日、主に小学校高学年から中学1年生程度までの利用を想定したAndroid搭載スマートフォン「スマートフォン for ジュニア SH-05E」を発表した(写真1)。特徴は小中学生が安心・安全に使えるように各種の利用制限などを設定できる点。一定額を利用料金から割り引く「月々サポート」適用後の実質負担額は1万円台半ば程度。割引施策などによってはさらに負担額は下がるという。発売は2月上旬の予定である。

 NTTドコモ マーケティング部 マーケティング統括担当部長の齋藤武氏は、スマートフォン for ジュニアを提供する背景として、小中学生のスマートフォン利用意向の高まりを挙げる。調査会社のデータによると、2012年7月時点で小学生の15%がスマートフォンを既に利用中で、さらに「スマホ利用意向あり」を含めると83%に上り、2011年12月時点の71%から着実に伸びているという。また、同社は主に小学生向けにキッズケータイを販売中だが、そのユーザーは小学4年生以下に集中。小学校高学年に向けた機種としてスマートフォン for ジュニアはマーケットニーズがあるとした。

 利用制限については、(1)電話帳に登録されていない人に対する電話・メールの制限、(2)spモードフィルタによるインターネットのサイトへのアクセス制限、(3)アプリのダウンロード制限および特定のアプリ(カメラなど)に対する起動制限、(4)利用時間・通話時間制限---を設けた。設定については、保護者による制限範囲などの一部変更が可能である。おサイフケータイや赤外線通信についても保護者が設けたパスワードによって利用を制限できる。また、本体に無線LANチップ自体は実装されているものの、無線LANによる通信を利用できないようにしている。

月額2980円の「Xiパケ・ホーダイ for ジュニア」

 安全・安心に関してはそのほか、「イマドコサーチ」(月額210円)を契約することで、スマートフォン for ジュニアの利用者の居場所を地図で確認できる。また、本体に防犯ブザー機能を備えており、サイドキーの長押しで鳴動するようになっている。2013年春以降、防犯ブザーと連動した位置情報送信機能を提供する予定である。IPX5/7等級の防水、IP5X等級の防塵性能も備える。ジュニア向け「dメニュー」や学習アプリなども用意する。

 スマートフォン for ジュニア向けに新たなXiパケット定額サービス「Xiパケ・ホーダイ for ジュニア」も提供する。月額2980円でデータ量が500Mバイトを超えた場合は、以降の通信速度が月末まで128kビット/秒に制限される。別途spモード(月額315円)の申し込みが必要となる。

 本体の外形寸法は高さ約117mm×幅63mm×厚さ10.6mm。重さは約120g。ディスプレイは約4.1インチで解像度は540×960ドットのQHD。外側カメラの有効画素数は約1210万画素、インカメラは約32万画素。プロセッサは動作周波数が1.5GHzでデュアルコアの「MSM8960」。本体カラーはブルー、ピンク、ホワイトの3色で展開する。搭載するAndroidは4.0。製造メーカーはシャープである。