「時代劇専門チャンネル」を運営する日本映画衛星放送とスカパーJSAT、NHK エンタープライズの3社は2013年1月10日、新たなオリジナル時代劇「新・御宿かわせみ」の制作を発表した。原作は平岩弓枝氏の同名小説「新・御宿かわせみ」で、初の映像化となる。

 日本映画衛星放送とスカパーJSATは2010年からオリジナル時代劇の制作を開始しており、今回が4作目となる。1月10日の会見で日本映画衛星放送の代表取締役社長の杉田成道氏は、地上波の番組制作を手がけるNHKエンタープライズの参画について、「これからのCS放送にとって広がりを感じさせる出来事。メディアの垣根を越えて輪を広げていけば、映像業界の将来も変わってくる」と述べた。

 制作はNHKエンタープライズが担当する。NHKエンタープライズがNHK以外で放送されるドラマを制作するのは今回が初の試みとなる。NHKエンタープライズ 代表取締役社長の佐藤寿美氏は、「これまでとは違う環境で仕事をすることで、わが社にとっても新しい発見があると考えた」と今回の取り組みに加わった理由を説明した。

 撮影は、NHKエンタープライズが運営するワープステーション江戸(茨城県つくばみらい市)で行う。番組は2013 年 5 月にBS放送チャンネル「BSスカパー!」で先行放送を予定する。スカパーJSAT 執行役員専務 放送事業本部長の田中晃氏は、「3作目のオリジナル時代劇の新聞広告を出したところ、多くのレスポンスがあった」と、これまでの成果を報告した。そのうえで、「地上波で時代劇の放送が少なくなっていく中で、時代劇はキラーコンテンツになり得ると考えている」と述べた。

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