写真1●携帯電話大手3社の純増数推移
写真1●携帯電話大手3社の純増数推移
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写真2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
写真2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
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 携帯電話大手3社は2013年1月10日、2012年12月末時点の携帯電話の契約数を発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数は、ソフトバンクモバイルが27万4700件と12カ月連続の首位だった(写真1)。2位のKDDI(au)は23万9200件、3位はNTTドコモが23万5100件と僅差で続いた。

 NTTドコモは2012年11月の純増数で2007年8月以来、5年3カ月ぶりに純減を記録したが、12月は大幅に巻き返したように見える。「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」や「Xperia AX SO-01E」といった冬モデルの主力機種が好調なこともあるが、通信モジュールで純増数を伸ばした面も大きい。各社の通信モジュールの純増数を見ると、NTTドコモが13万9400件、KDDIが1万8600件、ソフトバンクモバイルが8万2300件となっている。

 一方、番号ポータビリティ(MNP)による転入出状況を見ると、NTTドコモがまだ厳しい状況にあることがよく分かる(写真2)。KDDIは10万2400件、ソフトバンクモバイルは3万900件の転入超過に対し、NTTドコモは13万2100件の転出超過。転出超過数は2012年11月(21万2100件)に比べれば大幅に改善したが、依然として高い水準にある。

2012年通期のMNP状況はKDDIが93万件、過去最高の転入超

 携帯大手3社以外の純増数はウィルコムのPHSが4万1500件、ソフトバンク系のWireless City PlanningのAXGPサービスが19万1400件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXが7万7600件だった。PHSの純増は23カ月連続となる。Wireless City PlanningはAXGP対応のスマートフォンが増えて純増を大幅に伸ばした一方で、UQコミュニケーションズはWiMAX対応のスマートフォンが減って伸びが鈍化している。

 2012年通期(1~12月)の累計純増数は、ソフトバンクモバイルが348万6700件で5年連続1位。3年連続で過去最高値を更新した。KDDIの年間純増数は251万9700件、NTTドコモは136万3700件だった。一方、MNPの年間の転入出状況ではKDDIが93万3000件の転入超過となっており、超過数は過去最高という。ソフトバンクモバイルは39万3300件の転入超過、NTTドコモは131万3200件の転出超過だった。