Paul Jacobs氏
Paul Jacobs氏
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 米Qualcomm社のCEOであるPaul Jacobs氏は、「2013 International CES」の開催に合わせた記者説明会において、シャープとの提携について言及した。

 シャープとは、次世代のディスプレイ開発の面で協力していくという。「モバイル端末にとって、消費電力の問題は依然としてクリティカルである。我々は、こうした問題を解決しながら、より明るく、そしてコストを低減できるソリューションを求めている。PixtronixのMEMSシャッターによるディスプレイ技術は、消費電力を低減できる技術であり、このような次のレベルの優れたディスプレイ開発において、シャープとはいいパートナーになると考えている」(Jacobs氏)。Qualcomm社が買収したPixtronix社のMEMSディスプレイ技術と、シャープの酸化物半導体技術を組み合わせることなどを想定しているようだ。PixtronixのMEMSディスプレイは、MEMSシャッターの開閉でLEDバックライトの透過光の量を制御することで階調を表示するもので、消費電力の低減などが期待されている。

 一方で、Qualcomm社が以前から手掛けている反射型ディスプレイ「Mirasol」に関しても、引き続き期待しているという。「モバイル端末の“常時オン”を実現する上で、Mirasolのような技術は今後も重要」(Jacobs氏)であり、こちらの開発と実用化も推進していくとした。