米MicrosoftのモバイルOS「Windows Phone」を搭載した端末から米Googleの地図サービス「Google Maps」にアクセスできなくなった問題で、Googleはアクセス制限措置を解除する予定だと、複数の米メディアが報じた。

 米CNET News.com米Los Angeles Timesによると、Windows Phone端末の「Internet Explorer(IE)」ブラウザーからGoogle Mapsにアクセスしようとすると、Google検索サイトのホームページにリダイレクトされるとの報告が現地時間2013年1月4日にオンラインに投稿された。これを、GoogleとMicrosoftとの関係が緊迫化していることが原因だとする見方が広まった。

 この翌日、Googleの広報担当者はアクセス制限を解く意向を発表。Googleが米TNWに送った声明よると、GoogleはGoogle Mapsのモバイル向け提供について定期的にテストを実施しているが、最近のテストでIEは基本的な地図サービス利用のためのズームやパン機能を備えていなかったため、少なくとも地域検索が行える「Google.com」サイトに引き続きリダイレクトすることを決定した。しかし、「モバイル版IEの最近の改善で、Google Mapsがより優れた体験を提供できるようになっているため、リダイレクトの措置を解除する」と、あくまでより良いサービス提供が目的であることを強調した。

 なお1月4日以前は、Windows PhoneのIEから正常にGoogle Mapsへアクセスできていたという。Googleがどのような変更を加えたのかは不明だが、「Opera」ブラウザーでも同様のアクセス制限が確認されたとの報告も寄せられている。

 このところMicrosoftとGoogleの対立が高まっており、MicrosoftはGoogleと米連邦取引委員会(FTC)が反トラスト法違反に関して和解したことを批判し、Windows Phone対応の「YouTube」アプリケーションがないことについても不満をあらわにしている。