国際教養大学は、秋田空港から程近い地にキャンパスを構える、学生数が約800人というそれほど大きくはない公立大学である。にもかかわらず、日本経済新聞社が2012年7月にまとめた「人事トップが求める新卒イメージ調査」において、「人材育成の取り組みで注目する大学」の首位を獲得した。2位の東京大学の3倍近い支持を集めてのトップである。

 同大学は、グローバル社会で通用する人材の育成を目指して、全ての授業を英語で実施する独自のカリキュラムで知られる。学生は、入学後1年間はキャンパス内にある学生寮で生活。在学中の1年間は、海外へ留学することが義務付けられている。同大学が提携する海外の大学は、40カ国に143ある。学生の15%に当たる約120人が海外からの留学生で、その多くがキャンパス内の宿舎に住む。

 このように他には見られない取り組みを進める国際教養大学だが、ICT(情報通信技術)活用についても、グローバル対応を強く意識した施策を進めている。その中心になっているのが、同校で「AIMS(アイムズ)」と呼ばれているLMS(ラーニング・マネジメント・システム)だ。

秋田県秋田市にある国際教養大学のキャンパス
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