日産自動車の行徳セルソ執行役員CIO(写真撮影:清水盟貴)
日産自動車の行徳セルソ執行役員CIO(写真撮影:清水盟貴)
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 日産自動車が、米シリコンバレーに、データサイエンティスト拠点の開設を進めている。同社の行徳セルソ執行役員CIO(最高情報責任者)が明らかにした。現地のIT企業と連携して、人材教育や人材採用の拠点とするという。

 行徳CIOは「これからの自動車会社のIT戦略構築にはデータサイエンティストは欠かせない。ITシステムより人材が鍵になる。米国オフィスの話はまだ準備を始めたばかりだが、今後進めたい」と語る。

 データサイエンティストとは、顧客や商品情報など自社が持つ膨大なデータを解析して、販促や営業などの経営革新につなげる職種のこと。ビッグデータ時代に欠かせない人材・組織とされ、日産でも電気自動車「リーフ」のバッテリー性能管理や走行距離などについて無線で情報をやり取りしてデータ分析を進めている。将来は、幅広い車種について綿密なデータ分析を採用し、生産計画やコスト管理などに役立てたい考えだ。

 行徳CIOは「データサイエンティストを増やして、将来はそうした人材がCRM(顧客情報管理)などを手がけるようにしたい」と抱負を語った。