三菱東京UFJ銀行は2012年12月25日、新たに顧客情報約112万人分を紛失していたことを発表した。同行は11月13日にも顧客情報約560万人分を紛失したと発表(関連記事)していたが、その後の追加調査で、新たな紛失が判明したという。

 紛失したのは「コムフィッシュ」という微細な文字を焼き付けた縦10センチメートル、横14センチメートルの特殊なフィルム。約112万分の顧客名、口座番号、預金取引金額等が記録されていた。旧東京三菱銀行、旧UFJ銀行、旧三和銀行、旧東海銀行の全国177支店の顧客情報のほか、本部で管理していたデリバティブ取引明細や債券取引明細などが含まれる。ID・パスワード情報は含まない。

 コムフィッシュの記録内容は肉眼では解読できず、閲覧には専用の読み取り機が必要になる。三菱東京UFJ銀行は「誤って廃棄した可能性が高く、外部へ情報が流出した可能性は極めて低い」としている。これまでに情報が不正に利用されたという連絡や問い合わせはないという。

[三菱東京UFJ銀行の発表資料(PDF)]