京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、企業・大学向けの電子書籍配信サービス「BookLooper」を2013年3月から提供開始する。学習支援機能のほか、アクセス管理や決済機能も備え、教科書や教材を電子化して安全に配信できる。第1号として、京都造形芸術大学が採用を決めた。2013年4月から利用する。

 クラウド型のサービスで、電子書籍コンテンツにブックマーク、マーカー、メモを付加できる学習支援機能を搭載する。ダウンロードした電子書籍は全文検索が可能。本棚機能を使って、教科書や資料、外部のクラウドサービスに蓄積された手書きノートなどを一元管理できる。

 PC、iPhone/iPad、Android端末から利用できる。複数の端末で、メモやマーカーを共有可能。また、DRMで電子書籍コンテンツの不正コピー防止や有効期限管理、貸出期限管理ができるセキュリティ機能を備える。

 決済機能はクレジットカードとコンビニ決済に対応。PDFやMicrosoft Word/Excel文書などを簡単に電子書籍化できるオーサリング機能や、モバイル利用に適した、ページ単位でのダウンロード機能も備える。

 KCCSは2010年12月から慶應義塾大学メディアセンターと共同で実証実験を実施。学生・教職員を対象に電子学術書を配信し、学習に適した電子書籍活用のノウハウを蓄積してきた。3年間で10億円の販売を目標としている。