図●ヤフーが実施した「スマホフライデー」で不便だと感じた業務
図●ヤフーが実施した「スマホフライデー」で不便だと感じた業務
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 ヤフー(Yahoo! JAPAN)は2012年12月25日、パソコンの利用を禁止しスマートフォン/タブレット端末のみで業務を行う社内イベント「スマホフライデー」実施後の調査結果を公表した。資料作成や開発業務などを中心に不便さを感じた社員がいたものの、回答者の61.7%が今後も定期的に開催することを望んだとしている。

 ヤフーが「スマホフライデー」を実施したのは11月9日(金)午後で、対象者は正社員約3900人。パソコン作業が必須である一部社員を除いて、全員が参加した。ヤフーは正社員全員に業務用のスマートフォンの「iPhone 5」と、タブレット端末の「iPad(第3世代)」を貸与している(関連記事)。参加者が当日使用した端末はiPadが全体の98.7%で圧倒的に多かった。iPhoneは59.6%だった。

 当日、パソコンの業務利用ができなくて不便だったことについて尋ねたところ、「企画(資料作成)業務(41.1%)」や「開発業務(37.3%)」で不便さを感じる社員が多かった()。「MicrosoftのOffice系ソフトが必要な業務で不便さを感じるケースが目立った」(広報)という。ヤフーは全社的にMicrosoft Outlookを使ってスケジュール管理をしているため、「社内調整業務(スケジュール調整含む)」を選んだ社員も全体の27.3%と多かった。一方で、「会議」「営業業務」「編成業務」などで不便さを感じた社員は少数派だった。

 ヤフーは2012年4月の経営体制刷新以降に、スマートフォン/タブレット端末向けのサービス開発を優先する「スマホファースト」という経営方針を掲げている。社内でもスマホファーストの意識を浸透させる目的でスマホフライデーを試験的に実施した。調査では、「今後、よりスマートデバイスを業務で使うことを心がけますか?」という質問に対して「はい」と回答した社員が62.7%に上り、意識向上に一定の効果があったようだ。

[ヤフーの発表資料]