大和総研と富士通、KDDIの3社は2012年12月25日、ミャンマー中央銀行のITインフラ基盤を構築したと発表した。大和総研が主導する「アライアンスクラウド」に準拠したプライベートクラウド基盤と、シンクライアントを利用した仮想デスクトップサービスで構成する。ミャンマー初のクラウド導入事例となる。

 ミャンマー中央銀行では業務の多くを手作業で行っており、業務効率化や紙での管理に起因するセキュリティ対策が課題になっていた。さらにミャンマーでは証券取引所の設立準備も進んでいる。今後、中央銀行の業務量が急増することが確実視されることから、まずはITインフラを整備した。

 大和総研がクラウド基盤および端末環境の設計と構築を行い、富士通がサーバーなどの機器と手のひら静脈認証システムの提供・構築、KDDIが行内ネットワークの設計・構築をそれぞれ担当した。

 大和総研の深井崇史社長は「今回のコンピュータ環境は、ミャンマーの金融システム近代化に不可欠なICTインフラ整備の先駆けであるとともに、証券取引所設立に向けた大きな礎となる」とコメントした。