日本マイクロソフトは2012年12月19日、サークル・ドット・エムエス(Circle.ms)とコミックマーケット準備会およびコミケットが共同で開発したサービス「コミケWebカタログ」を運営するためのシステム(図)に、同社のクラウドサービス「Windows Azure」が採用されたと発表した。
コミケWebカタログは、同人誌など自主制作物を頒布する“場”を提供する世界最大級のイベント「コミックマーケット」(通称「コミケ」または「コミケット」)に関する情報を参加者に提供するためのサービス。正式リリースは2013年を予定しており、現在はベータ版として提供している。
コミックマーケットは年に2回(8月と12月)開催され、3万人超のクリエイターおよび50万人超もの一般参加者が開催時期に合わせて活動するため、関係サービスの開発に当たっては、年間のアクセスに相当な偏りが発生することが見込まれる。このため、「マシンリソースを素早く増減可能なクラウドの採用は必然だった」(Circle.msとコミケット)という。
こうした事情に加え、(1)オンプレミスで使用している開発環境であるMicrosoft Visual Studioがそのまま利用できること、(2)データベースや仮想マシンなど、オンプレミスで使っているのと同等のサービスが整備されていること、(3)長期にわたる安定した運用が期待できること---などの理由からWindows Azureの採用を決めたと両社では説明している。