写真1●Derimo for Education。オプションの移動型ロボットDerimo A-1 Optionを装着している。左の画面からロボットを操作したり、カメラの映像やセンサーの情報を取得したりすることができる
写真1●Derimo for Education。オプションの移動型ロボットDerimo A-1 Optionを装着している。左の画面からロボットを操作したり、カメラの映像やセンサーの情報を取得したりすることができる
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写真2●Derimoの概要。Derimo公式サイトの資料より引用
写真2●Derimoの概要。Derimo公式サイトの資料より引用
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写真3●Derimo for Education Standard Kit
写真3●Derimo for Education Standard Kit
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 データ変換研究所は2012年12月19日、インターネット経由でAndroidに接続されたUSB機器を操作できるフレームワーク「Derimo(デリモ)」の学習キット「Derimo for Education」(写真1)を、2013年1月下旬に出荷すると発表した。

 Derimoは、コントローラーとなるスマートフォン、タブレット、PCから、無線LANや3G、LTEなどのネットワークを介してAndroid端末に接続した機器を制御したり、逆に接続機器からの情報をコントローラーに表示したりするためのフレームワークソフトウエア。Android端末に接続する機器としては、カメラや各種センサー、モーターなどを想定している。

 実際は、コントローラーから「Derimo server」と呼ぶサーバーを経由して、Android端末にインストールするモジュール「Delimo Client」と通信する(写真2)。センサーやモーターなどUSB接続機能を搭載していない機器でも、付属のワンボードマイコン(Arduinoボード)を使って利用できる。Android端末が内蔵するカメラやGPSなどを遠隔から利用することも可能だ。

 「プログラミング教材のほか、機種変更後に以前持っていたスマートフォンを再利用して内蔵カメラで自宅のペットや熱帯魚を観察したり、定期監視のサポートシステムを構築したり、そのほか、田んぼの状態監視、野生動物による農業被害防除システム、自動販売機内の在庫量監視支援、Webを使った動くショールム、遠隔操作で遊べる箱庭といった応用が考えられる」(データ変換研究所 代表取締役 畑中豊司氏)。

 「Derimo for Education Standard Kit」(写真3)は、Derimoソフトウエア(CD-ROM)、付属品(Arduinoボード、接続ケーブル類、赤外線人体検知センサー、スイッチ、LED、サーボモーター、リレーなど)と、取扱説明書、開発ガイドを含む。Android機やPC本体は別途必要。価格は1年間の保守料を含めて28万3500円。アカデミック価格は18万9000円。

 各種オプション品も用意する。気温・湿度センサー、水分量センサー、明るさセンサー、降雨センサー、空気センサー、気圧センサーのセット「Derimo Sensor Option」は9万4500円。駆動綸を持つ移動型ロボットと、気温・湿度センサー、対物赤外線センサー、ソナー(音波距離センサー)センサーのセット「Derimo A-1 Option」は9万4500円。

 また、Derimoのサーバーソフトウエアをインストールし、無線LANアクセスポイント機能を搭載した小型のサーバーボックス「Derimo Server BOX」も4万2000円で販売する。

 Derimo ClientのArduinoの組み込みソフトウエア部分は、GPLライセンスで一般公開する予定。Derimo ClientとDerimo Controlの一部はBSDライセンスで公開する。一方、Derimo Serverのソースコードについては非開示とする方針だ。