写真●SkyPDF Web Server 2012の画面
写真●SkyPDF Web Server 2012の画面
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 スカイコムは2012年12月20日、オフィス文書をPDF文書に変換するサーバーソフトの新版「SkyPDF Web Server 2012」(写真)を発表、同日出荷を開始した。新版では、PDF長期署名(PAdES)形式で署名できるようにしたほか、閲覧可能な期間や回数を制限したPDFを作成できるようにした。

 SkyPDF Web Server 2012は、Webアプリケーション型で動作するPDF変換ソフト。Webブラウザー画面からオフィス文書(Word/Excel/PowerPointなど)をサーバー側にアップロードし、サーバー側でPDFに変換し、変換後のPDFファイルをダウンロードする仕組み。Webサービス(SOAP)経由で利用できる汎用のPDF変換エンジンと、Webフロントエンド画面(HTML/ActiveX)で構成する。

 新版では、PDF長期署名(PAdES)形式の電子署名を施せるようにした。数十年単位の長期にわたって文書を保存することを想定した電子署名である。新版ではまた、PDFに閲覧可能な期間や回数を設定できるようにした。期間が切れた場合や指定した回数に達した場合は、PDFが自動で消去される。ただし、この仕組みを組み込んだPDFは、「SkyPDF Viewer 2012」(無償)などの同社製ビューワでなければ閲覧できない。

 新版では、使い勝手も高めた。例えば、Windowsデスクトップに配置するガジェットの形でクライアント機能を実装した。これを使えば、Webブラウザーを立ち上げなくても、ガジェットにファイルをドラッグアンドドロップするだけで、PDFに変換できる。また、SkyPDF Web Serverの稼働環境を.NET Framework 2から.NET Framework 4にバージョンアップしたことで、サーバーの処理性能を高めた。

 参考価格(税別)は、SkyPDF Web Server 2012をインストールするサーバーのCPUコア当たり100万円から。オプションは、長期署名の「Plugin PAdES for Web Server 2012」が1コア当たり50万円から。閲覧時限設定の「Plugin TimerPDF for Web Server 2012」が1コア当たり50万円から。SkyPDF Web Server 2012の稼働OSは、Windows Server 2003/2008/2012。

 なお、関連ソフト3製品も同日バージョンアップした。マルチスレッド型で動作する高速版の変換エンジン「SkyPDF Server MT 2012」(1コア当たり40万円から)、シンクライアント(Citrix XenApp/Windowsターミナルサービス)環境や仮想環境向けにチューニングした「SkyPDF Terminal Server 2012」(13万円から)および「SkyPDF Terminal Server Pro 2012」(17万円から)である。