写真●VeloBit HyperCacheの設定画面
写真●VeloBit HyperCacheの設定画面
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 エムアイシー・アソシエーツは2012年12月20日、メインメモリーとSSD(ソリッドステートドライブ)を組み合わせた専用キャッシュ領域を使ってハードディスク(ストレージ)をキャッシュするソフト「VeloBit HyperCache」(写真)を発表、同日提供を開始した。開発会社は、米ベロビット(VeloBit)。

 他のキャッシュソフトと比べた特徴は、キャッシュ領域として、高速ボリュームとメインメモリーを組み合わせていること。OSからLUNとして扱える任意のボリューム(SSD/PCIe接続フラッシュやRAMディスクなど)と、メインメモリーの一部を使って、キャッシュ領域を構成する。ヒット率の高いデータをメインメモリーに置き、ヒット率の低いデータを圧縮してSSDに置く。

 SSDはメインメモリーよりも安いので、メインメモリーだけでキャッシュを構築するよりも安価に、大容量のキャッシュ領域を実現できる。一方、メインメモリーはSSDよりも高速で寿命も長いので、ヒット率の高いデータをメインメモリーに置くことで、SSDだけでキャッシュを構築するよりも高速に動作し、SSDの寿命も延びる。

 リードキャッシュとしてもライトキャッシュとしても動作する。ライトキャッシュ時には、ハードディスクにデータを書き込むタイミング(インターバル秒)を設定できる。ライトキャッシュ機能を使わない設定も可能である。なお、SSDへのI/Oを減らす工夫として、キャッシュデータの圧縮も行う。SSD上に置かれるデータは、圧縮後のデータとなる。大容量の連続データをSSDにキャッシュしない(ランダムアクセスに限ってキャッシュする)、といった設定もできる。

 ライセンスは、同ソフトをインストールするサーバー機のCPUソケット数に依存する。複数サーバー機にインストールする場合も、CPUソケットの合計値で必要なライセンスが決まる。価格(税別)は、1CPUソケット当たり6万1000円。10 CPU分のライセンスパックは57万円、50 CPU分のライセンスパックは242万5000円。