写真●HP ProLiant SL4500の外観
写真●HP ProLiant SL4500の外観
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 日本ヒューレット・パッカードは2012年12月20日、データ量が急増する業務向けに、ストレージの容量単価を追求したPCサーバー機「HP ProLiant SL4500」(写真)を発表、同日販売を開始した。4.3Uの大きさに60本の3.5型ディスクを搭載できる。既存のPCサーバー機やストレージ機器を使う場合よりも容量単価が安くなるという。

 高さ4.3Uのきょう体に、ローカルディスクとして3.5型ディスクを最大60本(180Tバイト)まで搭載する。ストレージの用途に合わせて、OSやソフトウエアを別途インストールして使う。NAS(CIFS/NFS)、データストア(NoSQL)、分散バッチ処理(Hadoop)など、各種の用途に利用できる。

 SL4500の利点は、既存のPCサーバー機やストレージ機器を使うよりも、容量単価が安くなること。NASファイルサーバー(容量720Tバイト)をSL4500で構築すると、定価ベースでGバイト単価は39円。これに対して、同社がWebで調べた典型的なストレージ機器のGバイト単価は217円になるという。

 通常のPCサーバー機に比べ、計算ノード当たりのデータ容量が増えるため、計算ノードに余計な投資が不要になるとしている。また、計算ノード自体も、汎用の用途ではなくストレージ用途に特化しているので、メインメモリー周りの性能などに余計な費用をかけていないという。

 また通常のストレージ機器と比較して、OSなどソフトウエアを含まないPCサーバー機であり、必要な機能だけを選んで追加する形であるため、ストレージ機器のソフトウエア費用が不要になるとしている。

 計算ノードの搭載台数に応じて、3モデルを用意した(価格は税込み)。(1)「HP ProLiant SL4540 Gen8 1ノードモデル」は、計算ノード×1台、ディスク×60本である。価格は、ディスクを備えない最小構成で117万4950円。(2)「同2ノードモデル」は、計算ノード×2台、ディスク×50本である(1ノード当たり25本)。価格は、ディスクを備えない最小構成で134万5050円。(3)「同3ノードモデル」は、計算ノード×3台、ディスク×45本である(1ノード当たり15本)。価格は未定(3モードモデルの販売は2013年春を予定)。