写真●AZAREA-Clusterの開発画面
写真●AZAREA-Clusterの開発画面
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 シーエーシー(CAC)は2012年12月12日、Hadoopを使った分散バッチアプリケーションを容易に開発できるようにするJavaフレームワーク「AZAREA-Cluster」(写真)を発表、同日提供を開始した。開発/実行時に使うクラスライブラリーに加えて、Eclipse上でGUIで処理フローをビジュアル開発する機能を提供する。価格(税別)は、最低構成で年間120万円から。

 分散バッチ処理基盤であるApache Hadoopの機能をJava言語から簡単に使うための、フレームワーク(ソフトウエア部品)である。JARファイル(azarea-cluster.jar)の形で提供する。AZAREA-Clusterを利用することで、素のHadoopをそのまま使うコーディングと比べて、より簡単にグループ化/集計/結合ソートなどの処理を実装できる。アプリケーションから参照するライブラリーは、AZAREA-Clusterと、Hadoop標準ライブラリーの一部。

 GUIによるビジュアル開発機能も提供する(Eclipseのプラグイン)。これにより、基本的な処理の流れをマウスやアイコンなどを使って設計できる(処理の詳細部分は手動でJavaで記述する)。さらに、データクラスは、GUI画面のほか、XMLや表計算ソフト(Excelなど)の定義書から自動生成できる。デバッグ用に、開発時にEclipse上でHadoop環境をシミュレートする機能も提供する。

 開発環境は、OSがWindowsまたはUbuntu Linux。Java開発環境(IDE)は、Eclipse 3.6以降。Eclipseのプラグインとして、GUI設計機能のほかに、Hadoop上で実行するためのJARファイル(開発したアプリケーションとazarea-cluster.jarを一緒にまとめたJARファイル)を生成する機能も提供する。