米Adobe Systemsは2012年12月12日、同社のクラウドサービスAdobe Creative Cloudのバージョンアップを実施したと発表した。Adobe Photoshopに10以上の新機能を追加。Creative Cloudグループ版、モバイル向けサイト構築機能などを提供開始した。

 Photoshop CS6では、新たに、Apple MacBook ProのRetinaディスプレイなど、HiDPIをサポートした。ぼかしギャラリーとゆがみフィルターがスマートオブジェクトに対応。CSSコードをテキストやオブジェクトに書き出したり、カラースウォッチを読み込んだりすることが可能になった。切り抜きツールの改良により、ワークフローを高速化。シャドー効果のライブ(OpenGL)プレビュー改善などの3D機能を強化し、32ビットのカラー選択ツールを使ったグロー効果作成を含むライトのコントロール機能を追加した。

 Adobe Museもバージョンアップし、PC向けサイトに加え、iPhone、iPadなどのモバイルデバイス向けのWebサイトに専用のレイアウトを作成できるようになった。

 Creative Cloud Connectionのプレビュー版の提供も開始した。デスクトップ上のフォルダにファイルを保存、あるいはファイルをフォルダにドラッグ&ドロップすると、Creative Cloudと自動的に同期される。

 グループ向けのサービスであるCreative Cloudグループ版は、通常のCreative Cloudの機能に加え、ワークグループ管理機能などを提供した。ユーザーごとに100GBのファイル領域が利用でき、料金は1ライセンスあたり月額7000円。

 Adobeによれば、2012年11月時点でCreative Cloudのメンバーは有償、無償合わせて全世界で合計100万人を超えたという。そのうち個人版の有償メンバーシップ加入者は、32万6000人を超えているとしている。