2012年12月8日、東京・恵比寿で「Qiita Android Hackathon」が開催された(写真1~3)。同ハッカソンは、国内最大級の開発者コミュニティ「Qiita」(キータ)を運営するIncrements(インクリメンツ)が主催。共催は、日経BP ITproによるコンテスト「Multi-Screen UX Competition 2013」である。

 テーマは「Androidを活用し、複数の端末・画面で動くアプリやサービスを開発する」というもの。当日、会場に集結した開発者とデザイナーがチームを組み、アイデアを提供しながら成果物を生み出す方式を採る。ここでいう“複数の端末・画面”とは、スマートフォン、タブレット、パソコン、大画面テレビを含む。

図1●写真1●複数画面で動くかどうか、デザイン性に優れているかどうかが今回のハッカソンのポイント
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図2●写真2●年末の土曜日にもかかわらず、多くの開発者とデザイナーが参加した
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図3●写真3●大画面テレビ、タブレット、スマートフォンを会場側でセッティング。マルチスクリーンコンテストならではの光景
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 今回のイベント開催中、主催者であるインクリメンツ代表取締役の海野弘成氏と同取締役の横井孝典氏に、イベント開催の話を聞いた(写真4)。

写真4●主催者のインクリメンツ代表取締役の海野弘成氏(左)と同取締役の横井孝典氏(右)
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写真5●インクリメンツが運営する開発者コミュニテイ「Qiita」の詳細ページ。今回のハッカソンは、Qiita登録者が対象(デザイナーは除く)
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 彼らが手がけるキータとは、全国の開発者がプログラムに関する知識を記録・共有する場だ(写真5)。平たく言えば開発者用の“技術的な駆け込み寺”であり、そこに容易な検索、タグ化、Twitter連動、投稿のお気に入りストックなどを付加することでソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)としても機能する。扱う言語(プラットフォーム)はJava(Android)、Objective-C(iOS)といった旬のものから、Ruby、PHP、Perl、HTML、C、C++などまで多岐にわたる。2011年9月16日にサービスを開始。およそ1年後の2012年10月末時点には登録開発者数が1万人、月間訪問者数が15万人を突破した。