写真1●常陽銀行の小林弘幸営業推進部法人営業グループ主任調査役
写真1●常陽銀行の小林弘幸営業推進部法人営業グループ主任調査役
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●オービックビジネスコンサルタント 開発本部ICTセンター 宮治朱美氏。手に持っているのがUltrabookの「レッツノート AX2」
写真2●オービックビジネスコンサルタント 開発本部ICTセンター 宮治朱美氏。手に持っているのがUltrabookの「レッツノート AX2」
[画像のクリックで拡大表示]

 インテルは2012年12月11日、ノートPCの新カテゴリである「Ultrabook」の業務における利用動向について記者発表会を開催した。同社の笠倉英知グローバル・セールス&プラットフォーム・マーケティング事業本部副本部長兼マーケティング統括部長は「Ultrabookが登場し始めて約1年が経過し、Ultrabookの業務利用が広がっている」として、コンシューマ市場だけでなくエンタープライズ市場にもUltrabookが入り込んでいることをアピールした。

 今回インテルが紹介したのは金融機関や医療関連団体など7社。インテルが名前を挙げた順に、常陽銀行、オービックビジネスコンサルタント(OBC)、1stホールディングス、名古屋市高齢者療養サービス事業団、日刊現代、日本スポーツ出版社、キヤノンマーケティングジャパンだ。各企業・団体においては、Ultrabookを業務用に導入済みか、導入を決定しこれから本格展開する。

 インテルの坂本尊志氏(グローバル・セールス&プラットフォーム・マーケティング事業本部セキュリティー&マネジャビリティー・テクノロジー)は、「Ultrabookが出始めた1年前の時点では、1年間でここまで業務利用が広がるとは思っていなかった」と話す。「いずれのケースでも、Ultrabookが特徴とする軽さと薄さ、高速起動などの処理性能の高さ、バッテリーによる稼働時間の長さ、PCとしての使い勝手が採用の決め手となっている。これにより、エンドユーザーは機動的な業務が可能になり、より良い働き方への変革が期待できる」(坂本氏)。

 導入企業の担当者も登壇し、Ultrabookの採用理由や使い勝手を語った。常陽銀行は法人向けインターネットバンキングサービス「JWEBOFFICE(ジェイウェブオフィス)」の推奨端末として、セキュリティ機能を強化したUltrabookを採用。関連会社経由でこれを契約者に販売している。推奨機種として採用したのはマウスコンピューター製のUltrabook「LB-L401B-JWEB」。インテルが開発したセキュリティ機能「アイデンティティー・プロテクション・テクノロジー」が搭載されており、PC内でワンタイムパスワードが生成できる。

 常陽銀行の小林弘幸営業推進部法人営業グループ主任調査役は、「チップセット内に組み込まれたワンタイムパスワードの仕組みを使えば、契約者に対してより安全な取引サービスを提供できる。またUltrabookが持つ扱いやすさも見逃せない」と説明する(写真1)。

 一方、OBCは営業部にパナソニックのUltrabook「Let'snote(レッツノート) AX2シリーズ」を約350台導入することを決定し、順次営業活動に投入している。「高速に起動できる、軽くて薄い、長時間駆動が可能なことなどから、終日外出することが多い営業担当者には好評だ。『業務が早く進められるようになった』という感想も出てきている」と開発本部ICTセンターの宮治朱美氏は語る(写真2)。

 同社が開発・販売している業務ソフトウエア「奉行i8シリーズ」は、Windows 8のタッチ操作に対応している。OBCが導入したUltrabookのAX2はコンバーチブル型の筐体を採用しており、タッチパネルによる操作が可能。「この1台で、客先で奉行i8シリーズの様々な利用シナリオをデモできることも大きい」と言う(宮治氏)。