写真●富士通マーケティング ソリューション事業本部 GLOVIA smart事業部の渥美直幸プロジェクト統括部長
写真●富士通マーケティング ソリューション事業本部 GLOVIA smart事業部の渥美直幸プロジェクト統括部長
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 富士通と富士通マーケティング(FJM)は2012年12月11日、食品業界向けのパッケージソフト「GLOVIA smart食品 FoodCORE」の販売を始めた。製品別や取引先別といった損益管理機能や、トレーサビリティなどの安全管理機能を強化したことが特徴だ。「FoodCOREの提供により、食品業界の中堅企業市場でのシェア獲得に力を入れる」とFJMソリューション事業本部GLOVIA smart事業部の渥美直幸プロジェクト統括部長(写真)は強調した。

 FoodCOREは中堅食品関連企業向けに、(1)販売管理、(2)生産、(3)物流管理、(4)発注仕入れ管理、(5)管理損益、(6)経費支払い管理---の六つの分野で、502種類の機能を備える。富士通システムズ・イースト 食品事業部の山城眞一第二食品ソリューション部長は、「開発作業を減らせるように、豊富な機能を用意した」と説明する。年商1000億円未満の企業を対象とし、特に年商100億~300億円の中堅食品製造、卸業者を対象としている。

 特徴の管理損益の機能では、「部署品目管理損益表」や「品目別管理損益対比表」「集計先別管理損益表」など12種類の帳票を用意した。「食品業界では、製品別の収益管理ができていない企業が多い。経営環境が厳しくなる中で、詳細な経営管理は多くの経営者から求められている機能」(山城部長)だ。安全管理機能としては、アレルゲン情報の表記や鮮度管理、トレーサビリティなどを用意。特定の取引先に、前回出荷した製品よりも賞味期限が短い製品を出荷する「賞味期限の逆転」を防止する機能も備える。

 FoodCOREのライセンス価格は、販売管理が450万円から、生産管理が400万円から。「導入費用込みで3500万円程度からを想定している」(山城部長)という。2013年度には「FoodCOREの機能を絞り込んだSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)の提供開始も検討している」(同)。2015年度までに120セットの販売を目指す。

■変更履歴
第1段落で「2013年」としていましたが、「2012年」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2012/12/20 15:23]