品川区と南東京ケーブルテレビ(ケーブルテレビ品川)は、ケーブルテレビ品川のコミュニティーチャンネル「品川区民チャンネル」で、消防庁の「全国瞬時警報システム」(J-ALERT)からの緊急情報を、文字スーパーで瞬時に配信するサービスを、2012年10月1日に開始している。ケーブルテレビ局が地域自治体と共同で、文字スーパー放送を用いてコミュニティーチャンネルへJ-ALERT情報を配信するのは、今回が初めての取り組みという。

 このシステムは、品川区からケーブルテレビ品川がシステム構築を受託した。メディアキャストが開発した文字スーパー送出装置「SparkMUX 」をベースに、ネットワークを含む全体システム開発をネクストキャディックスが担当して実現した。

 J-ALERTシステムから伝達される地震情報や津波情報、地震情報、国民保護情報(ゲリラ攻撃や大規模テロなど)の緊急情報は、品川区役所に設置されているJ-ALERT受信機で受信する。それをIPコンバーターによりIP情報に変換してネットワークを介してケーブルテレビ品川に送信、ケーブルテレビ品川内に設置した文字スーパー送出装置SparkMUXが受信する。その内容をもとに、情報の種類ごとに予め設定したテキストを、文字スーパーとして瞬時に放送送出する。

 品川区は、昨年の東日本大震災の教訓を踏まえて、従来からの防災行政無線によるスピーカー放送と品川区民チャンネルでのL字放送による防災情報の発信に加え、ホームページ、Twitter、エリアメールの発信など行い、各種メディアに情報を同時配信することで、防災情報を知る手段を増やすことを目指しているという。今回の取り組みもその一環である。なお、ケーブルテレビ品川は、品川区約19万世帯のうち約16万世帯に接続している。

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