写真●CA Application Performance Management Cloud Monitorの画面
写真●CA Application Performance Management Cloud Monitorの画面
[画像のクリックで拡大表示]

 CA Technologiesは2012年12月10日、Webサイトのレスポンスを計測するためのSaaS型サービス「CA Application Performance Management Cloud Monitor」(写真)を発表、同日提供を開始した。Webサイトの日々の性能監視のほか、Webサイトの容量設計や性能チューニングなどにも利用できる。参考価格(税別)は、監視対象100サイトで月額26万円。

 疑似ユーザーによるインターネット経由のWebアクセスを実際に発生させ、レスポンスを計測する。このためのソフトウエア(Web負荷テストツール)を、SaaS型で提供する(Apache JMeterなどを使用)。計測データは、Webレポートの形で参照できる。さらに、CSVデータのダウンロードや、Web APIを介したデータ取得も可能である。

 Webアプリケーションの性能監視ソフト「CA Application Performance Management」(CA APM)とのデータ連携機能も提供する。具体的には、CA APM側に導入する専用のエージェント「Cloud Monitor Agent」を用意した。CA APMからCloud Monitorに対して定期的にアクセスし、Web API経由でデータを取得する仕組み。

 なお、CA APMとは、Webアプリケーションサーバー(Javaおよび.NET)の性能をサーバー内部で監視するソフト「Introscope」と、ユーザー視点でWebアプリケーションのレスポンス性能を監視するソフト「Customer Experience Manager」(CEM)をパッケージ化した製品である(関連記事)。

 CA APMの中核機能であるIntroscopeでは、性能のボトルネックを、ユーザー操作の視点から個々のJava/.NETクラスまで、粒度をドリルダウンしながら分析できるソフトである。本番稼働環境の稼働状況監視で使うことを想定し、JavaVMや.NETの仮想マシンがクラスを読み込むタイミングで監視用プローブを埋め込む仕組みを採用している。

 今回のCloud Monitorを使うと、インターネットからのWebアクセス性能を簡単に計測できるので、外部に公開するWebサイトの容量設計や性能チューニングに都合がよい。CA APMに含まれるCEMが実ユーザーのWebアクセス性能を計測するのに対して、Cloud MonitorはSaaS型の負荷テストツールから疑似ユーザーのアクセスを発生させるという違いがある。