BtoBテレマーケティングの専門企業であるマーケットワン・ジャパンは、2013年半ばに、米EloquaがSaaS型で提供しているマーケティングオートメーションツール「Eloqua」の販売を開始する。

 Eloquaは、BtoBのエンタープライズ・マーケティングオートメーションで高いシェアを持つ、マーケティングオートメーションツールの「代名詞的」企業。メールやWebなどを自由に組み合わせてキャンペーンを定義できるキャンペーンオートメーション機能や、マーケティングROI(マーケティング活動の投資利益率)を可視化するレポーティング機能に、特に強みを持つ。

 主な競合ベンダーとしては、米Marketoや米Aprimo(2011年にテラデータが買収)があるが、いずれも日本市場には参入していない。マーケットワン・ジャパンによるEloquaの販売は、BtoBのエンタープライズ・マーケティングオートメーションツールとしては、初の日本上陸となる。

 マーケットワン・ジャパンは、ボストンに本社を置く米マーケットワンの日本法人で、独自のテレマーケティング手法「テレプロスペクティング」を主に展開している。同手法は、企業への電話インタビューにより、製品購買のキーマンの発掘やニーズの掘り起こし、案件発掘などを行うもの。

 同社は数年前からEloquaの販売代理店だったが、(1)日本ではWebマーケティングが成熟していない、(2)まずは主要ビジネスである「テレプロスペクティング」に注力したい、といった理由から、これまで日本で新規ライセンスの販売は行っていなかった。

 しかし、テレプロスペクティング事業が軌道に乗り、日本でWebマーケティングも普及してきたため、Eloquaの販売に本腰を入れることにした。販売に備えて、体制も整備する。具体的には、日本法人にEloquaの導入支援/コンサルタント部隊を置くほか(人数は当初は2人)、メルボルンにあるマーケットワンのオーストラリア拠点で後方支援を行えるようにする。

 Eloquaの料金は、データベースに登録するコンタクト先の人数による。例えば、コンタクト先が1万人以下の場合は、年額4万8000ドル。ほかに、マーケットワン・ジャパンによるセットアップ費用が150万円から。

 同社では、テレプロスペクティングとEloquaを組み合わせたソリューションも提案していく。2013年中の新規ライセンスの販売目標は7社で、最低でも3社に販売したいとしている。