米IDCは現地時間2012年12月7日、世界の外部ディスクストレージ市場に関する調査結果を発表した。それによると、2012年第3四半期の工場出荷額は59億4600万ドルで、2011年第3四半期と比べ3.3%増加した。

 メーカー別の工場出荷額を見ると、首位を維持した米EMCが市場シェア30.0%を占めた。米NetAppがシェア11.9%で2位、米IBMがシェア11.7%でそれを追っている。日立製作所と米Hewlett-Packard(HP)は、いずれもシェア9.7%で同率4位となった。

 NASやiSCSI SANを合わせたネットワークストレージ分野の工場出荷額は51億ドルに達し、前年同期と比べ4.7%増加した。メーカー首位はEMC(シェア33.5%)、2位はNetApp(シェア13.7%)だった。

 IDCストレージシステム担当上級リサーチアナリストのLiz Conner氏は、「エンドユーザーは、世界および地域経済を取り巻く状況が依然懸念される中、引き続きストレージインフラに投資している。第3四半期の市場成長は、マルチプロトコル対応ストレージアーキテクチャの2ケタ成長率と、ミッドレンジ製品の上位モデルおよびハイエンド製品への強い需要がけん引した」と述べている。

表●2012年第3四半期における外部ディスクストレージ世界市場のメーカー別工場出荷額
(単位:100万ドル)
メーカー 12年Q3
出荷額
12年Q3
市場シェア
11年Q3
出荷額
11年Q3
市場シェア
成長率
EMC $1,783 30.0% $1,641 28.5% 8.7%
NetApp $706 11.9% $700 12.2% 0.9%
IBM $698 11.7% $735 12.8% -5.0%
日立 $575 9.7% $506 8.8% 13.8%
HP $575 9.7% $646 11.2% -11.0%
その他 $1,608 27.0% $1,526 26.5% 5.4%
合計 $5,946 100.0% $5,753 100.0% 3.3%
出典:IDC

 ディスクストレージ全体の世界市場を見ると、工場出荷額は78億6500万ドルで前年同期比3.7%増加。市場全体の出荷容量は7104P(ペタ)バイトで、同24.4%拡大した。

[発表資料へ]