総務省は2012年12月7日、日本放送協会(NHK)からのインターネットラジオの提供番組追加に関する認可申請についての総務省の考え方を公表した。

 NHKは現在、放送法第20条第2項第8号の業務(放送およびその受信の進歩発達に特に必要な業務)として、ラジオ放送の難聴取改善を目的としたインターネットラジオ「らじる☆らじる」を提供している。今回の認可申請の内容は、らじる☆らじるのAM放送(ラジオ第一放送)とFM放送において、地域放送番組を追加するというものである。ラジオ第一放送では近畿広域と中京広域、宮城県域の地域番組を提供できるようにする。FM放送では、大阪府域と愛知県域、宮城県域の地域番組を追加する。

 総務省は、NHKの今回の認可申請に対し、「認可することが適当」とした。新たに配信対象となる地域番組は全体の1割程度であり、総務省が認可を与えたNHKの業務が本質的に変容する懸念はないと判断した。地域番組を追加する目的やその内容についても「業務の目的の実現にも資する」「合理的な選択」とした。NHKは地域番組の追加に必要な経費として、合計1.3億円を見込んでいる。これについては、「現在の認可業務に要する経費と比較して妥当な範囲のもので、受信料財源を毀損する懸念はない」と判断した。

 総務省は2012年12月8日から2013年1月7日に、今回の考え方について意見募集を行う。今後の予定については、「提出された意見を踏まえて検討を行い、2013年1月開催予定の電波監理審議会に諮問する」としている。

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