図1●Cloudforce Japanの基調講演で登壇したマーク・ベニオフCEO
図1●Cloudforce Japanの基調講演で登壇したマーク・ベニオフCEO
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図2●スマホやタブレット端末、クラウドやソーシャルの登場により、企業と顧客との接点が大きく変わった
図2●スマホやタブレット端末、クラウドやソーシャルの登場により、企業と顧客との接点が大きく変わった
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図3●「TOYOTA Friend」を通じてドライバー、クルマ、ディーラーが交流できる
図3●「TOYOTA Friend」を通じてドライバー、クルマ、ディーラーが交流できる
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図4●トヨタ自動車は、日本で展開する「TOYOTA Friend」のほか、世界約150拠点で社内SNS「Chatter」を利用している。言語が異なる社員同士でも交流しやすくするため、ワンクリックでつぶやきを機械翻訳できる機能を加えたほか、社長など一部幹部のつぶやきは人力で正確に翻訳するようにした
図4●トヨタ自動車は、日本で展開する「TOYOTA Friend」のほか、世界約150拠点で社内SNS「Chatter」を利用している。言語が異なる社員同士でも交流しやすくするため、ワンクリックでつぶやきを機械翻訳できる機能を加えたほか、社長など一部幹部のつぶやきは人力で正確に翻訳するようにした
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 「規模の大小を問わず、全ての企業は、本当の意味での『カスタマーカンパニー』になるべきだ」――。

 米セールスフォース・ドットコム会長兼CEOのマーク・ベニオフ氏(写真1)は2012年12月6日、都内で開催した自社イベント「Cloudforce Japan」の基調講演に登壇し、同社が目指すエンタープライズITのビジョンや顧客の事例について語った。

 ベニオフ氏が言う「カスタマーカンパニー」とは、クラウド、ソーシャル、タッチUIといったITの革命を通じて「社員、顧客、パートナー、プロダクトが、まったく新しい形でつながり、親密な関係を築いている」企業だ(写真2)。

 ベニオフ氏がカスタマーカンパニーの代表格として挙げたのが、トヨタ自動車だ。一年前にトヨタ自動車とセールスフォースが共同で始めたドライバー向けSNS「TOYOTA Friend」(写真3、4)では、プロダクトであるクルマが自ら「そろそろ運転しませんか?」などとつぶやくほか、ドライバー同士の交流、ディーラーへの質問や訪問予約といった、それぞれのプレイヤーが親密に交流できる仕掛けがあるという。

 ベニオフ氏とともに登壇したトヨタ自動車の友山茂樹常務役員は、「クルマは急速に情報端末化し、我々と顧客との重要な接点になっている。将来のクルマのイメージは、いわば4つのタイヤがついたiPhoneだ。この変化は、自動車ビジネスの可能性を大きく広げるだろう」と語った。