写真●Wyse Xenith 2の外観
写真●Wyse Xenith 2の外観
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 ワイズテクノロジーは2012年12月6日、OS(ソフトウエア)を搭載しないシンクライアント端末である“ゼロクライアント”の新機種「Wyse Xenith 2」(写真)を発表し、同日出荷を開始した。米Citrix SystemsのVDI(デスクトップ仮想化)製品に特化したゼロクライアントとしては、2010年に出荷した初代機「Wyse Xenith」から見て2代目に当たる。価格はオープンだが、実売価格は3万円台の模様。

 ゼロクライアントとは、汎用OS(Windows/Linux)やパソコンアーキテクチャー向けのシンクライアント専用OSを使うことなく、シンクライアントに必要な機能を専用のハードウエア機構やファームウエアで実現したシンクライアントのこと。特徴は、ソフトウエアのアップデートなどのメンテナンスが不要なことや、セキュリティが高いこと、電源投入後に数秒で起動できること、など。

 同社のゼロクライアントには、利用可能な画面情報端末プロトコルの種類に応じて、米Citrix Systems製品向け(ICA/Citrix HDX)の「Wyse Xenithファミリー」と、米VMware製品向け(PCoIP)の「Wyse P class」(関連記事)の2種類がある。今回発表したWyse Xenith 2は、米Citrix Systems製品向けのWyse Xenithファミリーの後継新機種に当たる。

 初代機種(Wyse Xenith)と比べて、容積を約3割削減し、処理性能を約2倍にした。さらに、初代機種では汎用プロセッサとファームウエアで実現していたシンクライアント機能を、新たにARMプロセッサベースのSoC(System-on-a-chip)として統合した。