写真●車内無線LANが利用可能になる小田急特急ロマンスカー・EXE
写真●車内無線LANが利用可能になる小田急特急ロマンスカー・EXE
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 小田急電鉄は2012年12月5日、特急ロマンスカーの一部編成で車内無線LANサービスを始めると発表した。12月13日から、特急用車両のうち「特急ロマンスカー・EXE(エクセ=30000形、写真)」の4編成に導入する。2013年1月初旬に、EXE全7編成への導入を完了させる。

 特急ロマンスカー・EXEの車内では、KDDIの公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」と、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi2 300」が利用できるようになる。車内の無線LANアクセスポイントとインターネットとの中継用回線にはUQコミュニケーションズの「WiMAX」を使う。

 小田急ロマンスカーは箱根・江ノ島方面へと向かう観光特急のイメージが強いが、EXEは通勤特急(ホームウェイ)として走行する本数が多い。ビジネスパーソン向けの車内サービス充実を図り、特急券の販売増につなげる狙いがある。

 小田急は「民鉄有料特急初の公衆無線LANサービス」だと説明している。民鉄(私鉄)以外では、東海道新幹線(JR東海、関連記事)や、成田エクスプレス(JR東日本、関連記事)などが先行している。有料特急以外では、つくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道)が開業当初から、特別料金の要らない車両で車内無線LANを導入している(関連記事)。

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駅では外国人限定の無料無線LANも

 車内無線LANとは別に、小田急はKDDIと協業して、駅構内での無線LANサービスを拡充する。第1弾として、2013年2月中旬の「春節」(中華圏の大型連休)期間中に、新宿駅と小田原駅にある「小田急外国人旅行センター」で、外国人旅行者限定の無料無線LANサービスを提供する。

[小田急電鉄の発表資料(PDF)]