セゾン情報システムズは2012年12月5日、データ連携ジョブのスケジュール実行ソフト「iDIVO」の機能拡張アダプターの新製品として、Hadoopのファイルシステム(HDFS)にデータを格納する「ビッグデータ連携 for Hadoop」を発表した。アダプターとしては21製品目に当たる。2012年12月に出荷する。

 前提となるiDIVOとは、データ連携のためのジョブスケジューラーである。異なる情報システム同士のデータを連携させるかたちのジョブを定義/登録し、これらのジョブの流れを、条件に応じてスケジュール実行する。中核機能はジョブスケジューラーであり、ファイル転送やシステム接続などデータ連携に必要なオプション機能群を、別途アダプターとして用意している。

 代表的なアダプターの種類には、ファイル転送(HULFTプロトコル)、外部データベース接続、コード変換/データ加工、データ暗号化、トリガー起動のためのファイル監視、SAP製品との連携(BAPI/RFCなど)、IaaS接続(Amazon Web Servicesなどへのデータ格納やインスタンス操作)、SaaS接続(Salesforce.comへのデータ登録など)、などがある。

 今回新たに、21番目のアダプターとして、集計処理を分散処理によって高速実行する基盤ソフトであるHadoopと連携するための機能を用意した。具体的には、iDIVOから、HadoopのファイルシステムであるHDFSに対して、HDFS APIを使ってデータアクセスする。これにより、ジョブフローの内部でHDFSにデータを格納できる。ただし、データの変換やHadoop上での集計処理などは、別途設計する必要がある。

 価格(税別)は、必須ソフトの「iDIVO Main UNIT」が10万円。各種アダプター「iDIVO Sub UNIT」の価格例は、以下の通り。「HULFTプロトコル」は、Windows版が20万円、Linux版が30万円、RISC UNIX版が50万円。「Oracle接続」は、30万円。「ビッグデータ連携 for Hadoop」は、50万円。「アプリケーション連携 for SAP」は、350万円。

 iDIVOの稼働OSは、各種Windows(Windows XP/7、Windows Server 2003/2008)、Linux(Red Hat Enterprise Linux 5/6)、各種RISC UNIX(AIX 6L/7L、HP-UX 11.23/11.31、Solaris 10)。