画面●カードレス、サインレス決済に対応した「日本交通タクシー配車」アプリ
画面●カードレス、サインレス決済に対応した「日本交通タクシー配車」アプリ
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 東京都を中心にタクシー事業を展開する日本交通は2012年12月5日、降車時の料金支払い手続きが不要になる新しい決済サービス「ネット決済」を始めた。降車時にカードレス、サインレスで料金支払いが完了する仕組みは国内で初めて。

 利用する前に、スマートフォンやタブレット端末にiOS/Android用アプリの「日本交通タクシー配車」(関連記事)をインストールしておく。さらに、クレジットカード番号と、乗車時に本人確認のためにタクシー運転手に知らせる数字4桁の「乗車確認番号」を登録する(画面)。

 このアプリから配車依頼をすると、乗車確認番号が記載された確認メールが届く。配車されたタクシーの運転手にこの確認メールをスマートフォン/タブレット端末の画面、もしくは印刷物で提示すると、乗車できる。

 降車時には端末やカードの提示、サインなどの手続きは不要で、メーターの料金を確認して利用控えを受け取るだけで済む。料金はクレジットカードから引き落とされ、翌日までに利用明細メールが配信される。

 確認メールの画面か印刷物さえあれば、本人以外の第三者に利用させることもできる。保護者が子供に金銭を持たせずにタクシーを利用できるようにするといった用途を想定している。

 カードレス、サインレス決済は12月5日から、東京23区と武蔵野市、三鷹市の日本交通グループのタクシー約3200台で利用可能。東京都下(多摩地区)や、神奈川県、埼玉県の約700台でも、2013年1月以降に順次サービスを始める。当初はアプリ経由の配車予約のみに対応するが、今後Webサイトを通じた配車予約にも対応する予定で、スマートフォンなどを持っていない乗客も利用できるようになる。

 日本交通が全国のタクシー会社と連携して約1万5000台のタクシーを対象とした配車ができる「全国タクシー配車」(関連記事)のアプリにも同様の機能を追加する予定だ。タクシーチケットやクレジットカード、電子マネーなどに続く新たなタクシー決済のプラットフォームになる可能性がある。

 決済システムは、日本交通が日立ソリューションズサービス、JCB、シティカードジャパン、三井住友カードと共同で開発した。

[日本交通の発表資料]