写真●StorMagic SvSAN 5.0の管理コンソール画面
写真●StorMagic SvSAN 5.0の管理コンソール画面
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 ネットワールドは2012年12月4日、VMware仮想サーバーの高可用性(HA)構成を安価に実現する製品の新版「StorMagic SvSAN 5.0」(写真)を販売開始した。新版では、現行のvSphere 5.1環境で利用できるようにしたほか、インストール工数を半減させた。開発会社は英StorMagic。

 SvSANは、仮想アプライアンス型のiSCSI(IP-SAN)ストレージである。VMwareの物理サーバー機の内部で、ほかの仮想サーバー機から見た外部ストレージとして機能する。特徴は、別の物理サーバー上にあるSvSANとの間でデータのミラーリングをとれること。

 これにより、通常であれば高価な共有ストレージを必要とする仮想サーバーのHAやvMotion(ライブライグレーション)が、SvSANだけで可能になる。さらに、VMware標準のHA機能を代替する独自のHA機能により、標準HA機能を含まない廉価版のVMwareライセンス「VMware Essentials」を利用できる。

 新版ではまず、対象とするVMware ESXの基本ソフトを、現行のvSphere 5.1とした。vSphere 4に対しては従来版のSvSAN 4.5を販売する(記事執筆現在の、英StorMagicが公開している互換性リストに合わせたかたち)。

 新版ではまた、管理コンソールを強化し、インストール工数を半減させた。仮想ストレージ環境の構築にかかる時間は、従来版が30~60分だったのに対して、新版では15分程度で完了するとしている。新版ではさらに、SNMPで通信できるようにした。これにより、本社のvCenterから遠隔地のSvSANを管理できるようになった。

 2ノード時の参考価格(税別)は、ストレージの実効容量2Tバイト(最小構成)で24万9800円、容量無制限で143万8500円。なお2013年2月には、PCサーバーにVMware vSphereやSvSANをインストールしたVMware環境のアプライアンス製品「SVP」(Smart Virtualization Pack)の新版も用意する。