画面●「Geo2M 2012総選挙有権者分布検索」で白金高輪駅から徒歩10分圏内の人口分布を表示したところ
画面●「Geo2M 2012総選挙有権者分布検索」で白金高輪駅から徒歩10分圏内の人口分布を表示したところ
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 GIS(地図情報システム)関連ベンダーの日本スーパーマップは2012年12月4日、有権者の地域分布を簡単に調べられるクラウドサービス「Geo2M(ジオミミ) 2012総選挙有権者分布検索」の提供を始めた。総選挙投票日である16日までの期間限定で無償提供する。インターネット接続とWebブラウザーがあれば誰でも利用できる。

 新サービスでは、総選挙の候補者や陣営スタッフが選挙運動をする際に役立つデータを提供する。例えば、地図上で駅や商店街、オフィス街などの地点と、「徒歩10分以内」といった範囲を指定すれば、その圏内にいる有権者の年齢別・男女別人口と、産業別就業者数を表示できる(画面)。その場所の聴衆層に合わせて街頭演説の内容を変えたり、得票したい年齢層の人口が多い場所を探して重点的に選挙運動を展開したり、といった使い方が可能だ。

 今回無償提供するのは、日本スーパーマップが開発中の「Geo2M」正式版の機能を大幅に簡略化し、選挙用にカスタマイズしたもの。同社の林秋博代表取締役社長は、「選挙運動に必要なデータだけを簡単に取り出して、GISの専門知識がない人でも使いやすいようにした」と説明する。具体的には、年齢・性別・職業以外のデータ項目を省いたり、地図機能を簡略化したりしている。全機能を含む正式版の販売開始は2013年1月上旬を予定する。

 日本スーパーマップは2000年設立の独立系ベンチャー企業。主に地図情報システムの開発者向けSDK(ソフトウエア開発キット)や、開発支援サービスを提供している。鉄道設備など公共インフラ系の顧客が多い。

[日本スーパーマップの発表資料]