写真1●LCDは韓国LG Display製
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写真2●HDDはノートパソコン向けの2.5インチに変更された
写真2●HDDはノートパソコン向けの2.5インチに変更された
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写真3●ロジックボードには8GバイトRAM、Core i5などを搭載
写真3●ロジックボードには8GバイトRAM、Core i5などを搭載
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 米iFixitは現地時間2012年11月30日、米Appleの一体型パソコン「iMac」の21.5インチモデルを分解し、調査結果をWebサイトで公開した。薄型化のための設計が修理を困難にしているとして、修理のしやすさを10段階中「3」と評価した(値が大きいほど容易)。

 Appleが11月に発売したiMacの新モデルは、ディスプレイのエッジ部がわずか5mmと薄く、従来より40%小型化した。カバーガラスと液晶パネルを密着させる技術によって薄型化を実現したという。CPUに米Intelのクアッドコア「Core i5」、GPUに米NVIDIAの「GeForce」を採用し、標準で1Tバイトのハードディスク装置(HDD)を内蔵する。21.5インチのほか27インチモデルがある(関連記事:Apple、エッジ部5mmの新しい「iMac」を発表、11月より発売)。

 21.5インチiMacの解体では、「iPad mini」や第4世代「iPad」タブレット端末の分解調査のときと同様、接着剤で貼られたカバーガラスを外すのに苦労を要した。LCDは、記載されているモデル番号から韓国LG Display製であることが分かった(写真1)。

 ディスプレイ部を外して内部を見ると、前モデルと似たところはまったく無いという(写真2)。HDDはこれまでのデスクトップパソコン向け3.5インチから、ノートパソコン向け2.5インチに変更され、振動を吸収するゴムのケースに覆われている。サプライヤーは米Western Digital(WD)傘下のHGSTだった。また、前モデルでは複数の小型ファンを搭載していたが、単一のファンが中央に配置されている。マイクは2基搭載され、ビデオチャットの際の雑音軽減を図っている。

 ロジックボードには、韓国Hynix製の8GバイトRAM、米Broadcom製の無線LANチップとBluetoothチップを統合した「AirPort」カード、動作周波数2.7GHzのCore i5プロセッサ、GeForce GT 640M GPU、Intelの「Thunderbolt」用コントローラー、オーディオコントローラー、ウェブカムプロセッサなどが搭載されている(写真3)。

 そのほか、ロジックボード上にコネクタの形跡とねじ穴が確認されたが、「Fusion Drive」ストレージオプションの場合に128GバイトSSDを固定するために使われると、iFixitは見ている。

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