米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2012年11月28日(現地時間)、データウエアハウス(DWH)のクラウドサービスである「Amazon Redshift」を発表した。同日からプレビュー版のサービスを開始している。カラム型データストレージを採用したMPP(超並列処理)型のDWHで、ペタバイト級のデータが処理できるほか、クエリーには「SQL」などを利用可能。サービスは時間制の従量課金で提供し、1テラバイト当たり年額1000米ドル以下で利用できるとしている。

 Amazon Redshiftは、DWH専用のノードをクラスター化して運用する。DWH専用ノードには、15Gバイトのメモリーと2Tバイトのストレージを搭載した「XL(1時間当たり0.85ドル)」と、120Gバイトのメモリーと16Tバイトのストレージを搭載した「8XL(1時間当たり6.8ドル)」の2種類がある。MPP型であるため、DWH専用ノードを増やすことで、処理能力を増強できる。AWSでは「ペタバイト級のDWH」がAmazon Redshiftで運用できるとしている。

 クエリー処理にはSQLが利用可能であるほか、「PostgreSQL」と互換性のある「JDBC」「ODBC」インタフェースを備えている。また「Jaspersoft」「MicroStrategy」といった、既存のビジネスインテリジェンス(BI)ツールにも対応している。

 AWSはAmazon Redshiftを始めるに当たって、DWHベンダーの米パーアクセル(ParAccel)から技術ライセンスを受けたことを明らかにしている。パーアクセルは、PostgreSQLをベースにしたMPP型DWHソフトを販売している。