小学館と浜学園、NTT西日本、NTTラーニングシステムズは2012年11月27日、4社の協業により、効果的な家庭学習環境の提供を進めることで合意したと発表した。4社はICTを活用した家庭学習をより効果的に実施する各種学習コンテンツの開発およびサービスを提供する。

 この協業による具体的な取り組みとして、小学館が運営する通信添削学習サービス「ドラゼミ」の受講者向けに、テレビを活用した講義解説の映像配信サービス「テレビドラゼミ」を2013年4月から提供する。また2012年12月に、タブレット端末で講義映像を視聴できるサービス「シラベテ(SirBeT)」を、浜学園の塾生向けに提供する。

 「テレビドラゼミ」は、小学館が運営する小学生向け通信添削学習サービス「ドラゼミ」に、教材の解説を講義した動画配信を追加するサービス。NTTラーニングシステムズのeラーニングサービス「ELNO」を利用し、解説講義は浜学園の講師が実施する。テレビドラゼミはマルチプラットフォームに対応しており、NTT西日本が提供するセットトップボックス「光BOX+」をはじめ、スマートフォン/タブレット端末(Android、iOS)、パソコン(Windows、Mac)で利用できる。

 テレビドラゼミを12カ月間一括払いで契約したユーザーには、光BOX+をプレゼントする。小学館では、光BOX+を接続したリビングのテレビを使って、親子がコミュニケーションしながら学習するスタイルを推薦している。テレビドラゼミの利用料金は、ドラゼミの利用料金に月額1700~2500円(学年別のコースによって異なる)を加算したものとなる。

 光BOX+は、NTT西日本以外の事業者が提供するネット回線と組み合わせても利用でき、テレビドラゼミは全国でサービス展開する。またテレビドラゼミの海外からの利用については、利用料金を支払うことが可能で受講環境をユーザーが構築できる場合は積極的に対応する方針である。

 一方の「シラベテ(SirBeT)」は、専用のアプリケーションを使ってスマートフォンやタブレット端末でテキストを撮影すると、テキストの該当箇所を解説する講義映像が見られるというサービスだ。同サービスは2011年9月に実施したNTTサービスエボリューション研究所の「Kappan」技術を活用したフィールドトライアルの結果を踏まえ、NTT西日本がプラットフォームとして開発した。

 SirBeTではアプリで撮影したテキストの画像をサーバーに送信し、サーバー側で文字認識して該当する講義映像を配信する。浜学園では2012年12月に一部の通塾生向け教室でSirBeTを導入し、今後自宅学習向けの導入についても検討を進める。

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