写真1●楽天リサーチが提供する「ソーシャルリサーチ」と従来のMROCとの違い
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写真2●楽天リサーチ代表取締役社長の森学氏
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 楽天リサーチは2012年11月27日、ユーザー招待制のクローズドSNSをベースにした調査サービス「ソーシャルリサーチ」を12月27日に提供開始すると発表した。MROC(Market Research Online Community)と呼ぶタイプの調査サービスで、調査を目的にオンライン上にコミュニティを構築してユーザーの声を集めるもの。同社が5月に業務提携した米Think Passengerのシステムを利用して提供する。

 MROCタイプの調査サービスは既に存在するが、同社が今回提供するサービスは、定性・定量調査だけでなく、製品開発やマーケティングなどに活用することを視野に顧客の声を集めるものであると説明。クライアント企業の実際の顧客をベースに、500人から数千人のクローズドなコミュニティを設定するとしている(写真1)。クライアント企業は、主にコンシューマ向けに製品を提供する“ナショナルクライアント”を想定する。

 同社代表取締役社長の森学氏は、サービス提供の理由について「より深いお客さんの話を聞きたい、というクライアントの要望が年々高まっている。その声に応えるにはこれまでとは違う手法が必要だった」と説明する(写真2)。同社が業務提携するThink Passengerは、米国でP&Gなどの大手企業に対して同種のリサーチを提供しており、こうした米国で培われたノウハウ・経験を国内でも生かす。また、「楽天GORA」でのコミュニティ運営の経験や、クローズドなコミュニティを作る際の楽天会員の活用なども視野に入れる。

 料金は12月27日のサービス提供開始までに調整するとしている。なお、Think Passengerが米国で提供しているサービスの料金は年間30万~40万ドル程度で、ユーザー数や調査期間、ユーザーのリスティングの有無などによって異なる。