図●Exalogic Controlの操作画面
図●Exalogic Controlの操作画面
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 日本オラクルは2012年11月26日、「Oracle Exalogic Elastic Cloud」の新版「同 X3-2」を提供開始した。ExalogicはAPサーバー「WebLogic」やTPモニター「Tuxedo」をハードウエアに組み込んだ上で最適化した製品。新版では、搭載メモリー容量を従来の2.6倍にするなどで、高速化を図った。

 Exalogic X3-2では、ハードとソフトの両面から性能を引き上げた。1ソケット当たりのCPUコア数を6コアから8コアに、1ノード当たりのメモリー容量を96ギガバイトから256ギガバイトに、それぞれ従来に比べて増やした。30ノードを搭載するフルラックのほか、1/2ラック(16ノード)、1/4ラック(8ノード)、1/8ラック(4ノード)、およびマルチラック(240ノード以上)を用意する。最小構成価格(1/8ラックモデル)は5078万8500円である。

 Exalogicの管理ソフトを最新版「Exalogic Elastic Cloud Software 2.0」に変更し、処理性能を高めた。Exalogicが内蔵するInfiniBandスイッチを効率利用するために、新たに「Exabus」という仕組みを追加。Exabusを使うことで、カーネルを経由せずにアプリケーション間でI/Oが可能になり、従来方式に加えて高速化が図れる。

 Exalogic Elastic Cloud Software 2.0で新たに、ソフトベースのロードバランサー「Oracle Traffic Director」をサポート。Apacheに比べて3.5倍高いスループットが得られるとする。

 ExalogicはJavaベースのプライベートクラウドなどを構築するための基盤となる。今回、IaaS構築に向けた管理性も高めた。新機能「Exalogic Control」を使うことで、仮想マシンやアプリケーションなどを迅速に配備(プロビジョニング)し、管理することが可能になる()。